神奈川県立近代美術館 鎌倉館見学会開催

今日は、鎌倉の建築家を中心として組織している(社)ひと・まち・鎌倉ネットワーク主催による神奈川県立近代美術館鎌倉館の見学会であった。(私も理事をしている。)

通常美術館はその中に展示される作品を観に行くわけだが、我々は鎌倉館自体が一つの作品ととらえられることから、鎌倉館自体を見学することを目的とした。また、鎌倉館は今年で60周年を迎えるモダニズム建築であり、鎌倉の景観の中にとけ込んでいることから、こうした美術館を今後も大切に保存し、使い続けていきたいという思いもあり、今年度は何回かに渡り見学会を企画している。今日はその第1回目となる。

学芸員の方に美術館自体の成り立ち、経緯などを詳しく解説してもらう。建設当初60年前の時代から現在までの時間の中で美術館の果たす役割が大きく変化したこともあり、鎌倉館は現在の美術館からすると機能的には欠落がある。しかし、そうした欠落した機能を補うだけのコンセプトがこの美術館には存在し、来館するものに静かな感動を与えてくれる。

この夏最後の日曜日は天気にも恵まれ、絶好の見学日和となった。今日は改めて1階ピロティの池に開放された空間の心地よさを確かめることができた。下の写真に写る鎌倉館ではよく知られた1階ピロティ天井に映し出される陽炎のような揺らめきも今日は特に美しかった。
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by kurarc | 2011-08-28 22:04