雪崩 粉粒体ーその4

今朝、マッキンリーで雪崩に5人が巻き込まれ、4人が行方不明だというニュースが入った。以前から、雪崩に巻き込まれながら、なぜ助かる人と助からない人がいるのか、不思議でならなかった。

雪も典型的な粉粒体の一つであり、あるときは固体のようにしっかりと山肌に定着しているが、雪崩のように「融ける」ときがあり、勢いを失うと固体に戻ったかのように静止する。

雪崩に人が巻き込まれたとき、この最後に固体に戻ってしまって雪が静止したときに、巻き込まれた人間がどの位置にいるのかが生死の分かれ目になる。雪の表面にいて静止したものは助かるし、雪の奥深くにいたものは窒息してしまう。

土石流、火砕流などは皆この現象の仲間に入る。固体から流体へ、流体から固体へと一瞬にして姿を変えていくのが粉粒体の大きな特徴の一つである。

by kurarc | 2012-06-17 09:36 | nature