札幌 THEATER KINO

最近時間があると古い映画を観るようになった。大きな映画館ではとても上映しそうもない映画を探してきては観ている。

私の子供の頃は映画館は小さいものしかなかった。その場所は何か秘密めいていてわくわくする場所でもあったが、90年代くらいから映画館が変わりはじめたように思う。それまでには、子供の頃に行った映画館はすべて消え失せていた。

札幌にKINOという市民出資による映画館があるという。開業当初は29席しかなかったという。こうした市民の力で支え合うような仕組みが映画には必要だし、映画にとっても幸せなことだろう。昨年札幌に日帰りで行ったが、この映画館のことを知っていれば、一泊でもして映画を見て帰ってきたのに残念である。

都市の中になにか愛情をそそげるような場所が少なくなっているように思う。そうした場所を少しでも多く見つけたいし、自らもつくるものとならなければならないのだろう。映画館が都市の中でもう一度文化を発信し、憩いの場となるよう復活してほしいものである。ビデオで映画をみるのもそろそろ飽きてきた。今度札幌へ行ったときにはKINOに立ち寄たい。

by kurarc | 2012-09-05 20:49 | cinema