室温

やっと春らしい季節になってきた。

鎌倉では断熱材なしの集合住宅に住んでいたこともあり、冬場はつらかった。東京に移り、築20年以上経過しているとはいえ、断熱材が入っているらしい?集合住宅に引っ越し、この冬、室温は10度を下回ることはなかった。

現在の室温は約18度。このくらいだともちろん暖房は必要ない。室温が18度から24度くらい一年中維持できれば、大袈裟な冷暖房器具は必要なくなる。

たとえば、薪ストーブを導入することは木材資源の循環には貢献するかもしれないが、はたして適切なエネルギー消費のバランスがとれているのだろうか?いろりのあったころは、それは暖房であり調理器具であり、住宅を乾燥させるための装置であったわけだが、単体としての薪ストーブはいろりのような大きな機能を担っているわけではなく、暖かさを象徴する記号の役割(火が見えるとか、家族の団らんの象徴など)が大きく、無駄に熱を消費しているものかもしれないのである。(その無駄がよいという意見ももちろんあるだろう。)

もし、住宅の新しいフレームを考えようとするならば、安易に既存の流通している商品を導入するのではなく、住宅を構成する要素を一つ一つ吟味していく必要がある。そのような仕事ができる機会があれば挑戦してみたいものだ。

by kurarc | 2013-03-13 20:34 | archi-works