井の頭 季節の境界

今日の夕方、井の頭公園を歩いていて、春の来る前の気温の引き締まった感じと春が感じられる気配が共存している状態を体感でき、何か幸福感を感じると共に、この曖昧な季節の時期が最も一年の中で新鮮な時間を感じられる時期なのではないか?と思った。

春の始まる前の3月中旬、梅雨が始まる前の5月から6月、秋と冬の境界といえるような11月頃の感覚など、はっきりとした季節が感じられる以前の時間は、なにかを鋭敏に思考できる時間、季節としてふさわしいような気がする。

今日は暗闇の中、静まりかえった井の頭の池を歩きながら、いつものにぎやかな井の頭公園とは全く別の様相を感じられ、この公園の本当の価値は静けさにあるということを再発見できた。最近では、早朝と日没後の時間帯が特によい。

日本に広場と言えるような空間はないが、この井の頭公園は人を吸引できる広場に近い機能を提供してくれているし、西洋にはない自然を取り込んだ広場といっていい。人口の自然とはいえ、やはり生き物(動植物)のいる公園は貴重であることを感じる。

by kurarc | 2013-03-14 20:46 | 三鷹-Mitaka