野生動物の反乱が始まった

福島では、浪江町など原発事故で避難を余儀なくされた地域に野生動物の繁殖がはじまっているという。イノシシ、クマネズミ、サルなど急激な速度で繁殖し、かつて人間が居住していた地域にまで拡大。人間が居住しなくなることにより、田畑であった場所が雑草で生い茂り、つまり、人間の手が入らなくなったことで、自然化し、今までの野生動物の居住範囲が広がるというメカニズム。人間を知らないイノシシは人間を天敵と判断できず、逃げることもしないのだという。(かつて人間はこの反対のプロセスによって、野生動物を山へ追い出したのである)

あまりにも激しい繁殖速度のため、駆除をするという限度を超えているし、かつイノシシを捕獲し、食用にしようとしても、肉の中の放射性物質の濃度が高く、食用にもできない。また、雑食のイノシシは、今まで食べなかった野菜も食べるようになり、それらが親から子へと学習され、今まで被害にあわなかった野菜にまで被害を及ぼすようになると予想されている。

こうした自体を誰が想像できたのだろう。原発事故に起因して、また新たな自然の脅威が我々に投げかけられた。(NHKクローズアップ現代より)

by kurarc | 2013-07-11 19:59 | nature