三鷹駅前の緑

三鷹に引っ越してからおよそ1年が過ぎた。三鷹生まれの三鷹育ちであるからすぐに慣れたが、12年ぶりに帰ってきたので、なじむのに時間がかかった。最近はやっとJR三鷹駅にも慣れ、仕事から帰り、駅に着くとほっとするようになった。

南口を降りて見える玉川上水の緑にまず癒される。通常は駅前からのびる中央通りを歩くが、この通りにある東京都民銀行に母とよく行ったことを思い出す。都民銀行に母がどのような要件で行っていたのか、小さい頃にはわからなかったが、きっと、融資の話や生活費を下ろすために立ち寄っていたのだと思う。

三鷹駅前はかなり様変わりした。三鷹駅前には大きなビルはほとんどなかったが、今では高層ビルが立ち並ぶ。太宰治が『ヴィヨンの妻』を書いた駅近くの住宅は今や高層マンションになり、井上陽水が歌った「あかずの踏切」の舞台となった駅西側の踏切も今はない。

特に目立った特色があるようなところではないかもしれないが、やはり樹木の力は強い。三鷹駅前に玉川上水の緑がなかったら、なんて寂しい駅前になっていたか。

by kurarc | 2013-10-26 20:07 | 三鷹-Mitaka