電車の中の読書

電車に乗って座れたときに何をするか。音楽を聴く。外の景色を眺める。読書をする。私の場合、おおよそこの3つのパターンしかない。この中で、私は読書をするとき、正確に言うと、読書ができる精神状態のときが最も精神的に健康な状態であると判断している。

精神的に疲れている時は、外を眺めるか(つまり何もしない)か音楽を聴くかのどちらかである。最もつらいときは、何もしないときかもしれない。音楽を聴くことができる状態であれば、かなり精神的に健康な方であり、読書は最も心に張りのある時と思える。

電車の雑踏の中で読書が成立するということは、自分の世界をしっかりともとうとしなければできない。もちろん、そんな過剰な意識がなくても読書くらい当たり前と思っている人も多いだろう。私の場合は、かなり力むことが必要である。限られた時間を意識し、その時間である程度の成果を計画し、本を鞄の中に放り込む。

しかし、あまり力みすぎて、読みたくなくなってしまうこともたまにある。そういう本は、大抵いつになっても読まない本である。つまり、私にとっての良書は電車の中で集中して読むことができる本ということになる。そうした本は長い付き合いになる場合が多い。

by kurarc | 2014-01-21 23:07 | books