塩分から 日本食の破綻

このブログでは、いわゆる日本食に疑問を投げかける内容の文章をたびたび書いている。今回は塩分についてである。

わたしは血糖値が高めであることから、先日、ある都立病院の食事指導を受けてきたが、ここで指導されたのは、糖分に関する点だけでなく、1日の塩分量についても指導され、この病院で塩分は1日6〜8gと指導を受けた。

最近、良心的な食事を提供することを装っている定食屋(その他、ファミレス)などでは、メニュー内にカロリーや塩分量などが表示されているが、たとえば、O屋の定食の塩分量をみてみると、定食1食で、1日の塩分量に達してしまっているもの、または、それを超えてしまっているものが少なくないのがわかる。その理由は、おかずだけでなく、定食には必ず味噌汁(その他、お新香など)がついてくるから、塩分量が必然的に多くなってしまうのである。

日本食には味噌汁がつきものだが、塩分摂取のことを考えると、1日1回飲んだとしても、塩分を相当の量摂取することになってしまう。これだけみても日本食に習慣となっている味噌汁、お新香(梅干しなど)といった食習慣は、破綻していることがわかる。

わたしは友人に味噌を買わないし、自宅で味噌汁は飲まない、などと言うと怪訝な顔をされるが、塩分のことを考えれば、当然のことなのである。毎食、味噌汁を飲む方がおかしいのであるが、そのことに日本食の好きな日本人はなかなか納得してくれないようだ。

塩分摂取はそれほど問題ないという主張もあるから、一概に言えないが、一般論を前提にすると、塩分に関しても労働食の延長として日本食(定食)が措定されているとしか思えないのである。

*塩分で言うと、今回病院の指導で気づかされたのは、パンに含まれる塩分である。パンにはかなりの塩分が含まれているから、食べ過ぎには注意が必要である。塩分の点から言えば、米の方が優れている。パン好きであれば、自ら無塩(減塩)のパンを焼くしかないだろう。

*1食で1日の塩分量を使用して定食を提供している定食屋は、そもそも、そのメニュー内容がおかしいと思わないのであろうか?情報を提供していることだけで満足していて、あとは、食べる側の良識、選択(定食とぜず、おかずだけ単品で頼むような選択)に委ねられるということなのだろうか?

by kurarc | 2018-05-05 19:32 | gastronomy