ヴァイオリンと天井高さ

現在、日本で著名なピアニストの方の防音室デザインをお手伝いしている。

その打ち合わせで気づいたことだが、天井高さを気にされたことである。ヴァイオリンを弾く方と防音室で演奏されるようで、ヴァイオリンは弓を引き上げたときに身長170cmくらいの方だと天井高さは最低2.1m必要になるとのこと。

わたしは楽器の演奏と演奏に必要な空間について全く考えたことはなかった。特に動きの激しいヴァイオリンのような楽器では、その演奏と演奏者を取り巻く空間について把握しておくことは重要である。

また、空調機の設置位置についても指摘された。ピアノに温風が直接あたるような位置へエアコンを設置することは避けたいということであった。

今回、恥ずかしながらベーゼンドルファーというオーストリアのピアノについても初めて知った。ヨーロッパではその都市(あるいは国)によって音の好みが異なる。特に、オーストリアのウィーンのような音楽都市はなおさらである。トランペットにおいて、ウィーンの音があることは以前から知っていたが。

東京という都市はどのような音が好みなのだろう?音に対するプライドは東京にはあるのだろうか?楽器に限らず、東京でしか存在し得ないもの、東京でしかつくれないものをなにかつくりたい気がしてきた。

by kurarc | 2018-11-02 23:47 | music