絵本『はね』 曹文軒 / 作 ホジェル・メロ / 絵 濱野京子 / 訳

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ブラジルのイラストレーター、ホジェル・メロのイラスト(絵)に興味をもち、日本で最初に訳されたという絵本を購入した。最近、絵本や童話を見、読むことが趣味の一つとなっている。河合隼雄氏や長田弘氏の影響が大きい。

『はね』は、「羽」の旅の物語であり、「羽」が人格をもったものとして描かれ、自らのアイデンティティを問い続ける物語である。絵本の表紙のイラストは地味だが、絵本の中に登場する鳥たちはさらに美しく、そのフォルムは伸びやかである。「羽」の自分探しは果たしてどのような結末を迎えるのか?

作者、曹文軒(ツァオ・ウェンシュエン)は作家で北京大学教授。イラストを担当したホジェル・メロは、ブラジルのブラジリア生まれ。2014年にブラジルで初めて国際アンデルセン賞画家賞を受賞している。ブラジルの童話作家をインターネットで探しているときに見つけた作家である。自ら物語と絵を担当した作品も数多くあり、そちらのイラストも見事である。ブラジル人らしく色彩が豊かで、描かれる対象が活き活きとしている。

国際子ども図書館にブラジル・ポルトガル語の原書がかなりの数、収蔵されているようなので、どのような物語とイラストなのか、今度、時間のあるときに訪れて確かめたいと思っている。

by kurarc | 2020-11-18 21:18 | Brazil(ブラジル)