葉のかたち 鋸歯について

前回のブログで葉のかたちの特色ついて書いた。特に、歯の外周にみられる鋸歯という鋸状の特徴が樹木を見分けるヒントになるという点についてである。

それでは、この鋸歯は何のためにあるのか、という疑問もわくし、なぜ樹種によって異なる鋸歯をもつのか疑問である。結論から言うと現在の段階ではよくわかっていないらしい。

現在、以下のような原因から違いがあらわれるといわれている。


1)鋸歯の有無と平均気温との関係から:平均気温が高い地域ほど鋸歯の目立つものの比率が低くなるという。

2)葉の表面温度との関連から:表面温度を保つのになんらかの関わりがある?

3)植物ホルモンのオーキシンのはたらきから


しかし、以上のような関連があることはわかっているが、たとえば、同種の樹木で場所がほとんどかわらないところでも、鋸歯が異なる場合もあること、鋸歯の有無などに共通性がないこともあるという。

植物の葉に限って言えば、鋸歯のかたちは合理性や必然性から決定されているということではないと考えられるという。新たな理由の発見は今後の研究にかかっているという段階のようだ。

by kurarc | 2022-05-07 20:43 | nature(自然)