チャールズ・イームズ 家具の原図をみる
この企画展で公開される図面は、イームズの研究者である寺原芳彦氏に図面が託され、保管されていたもので、ハーマンミラー社から許可がおり、今回公開の運びとなったという。合わせて、『イームズの正体 Power of Detail』という書籍が発売されたので、こちらでその経緯や研究の結果などを詳しく知ることができる。
この企画展を見て、一つ自分自身の家具に対する視点の欠如を感じたのは、金属技術の勉強不足についてであった。今まで考えてきた家具は木でつくることを前提にしたものばかりで、アルミなどの金属素材を大胆に使用する家具をつくることを真剣に考えてみることはなかった。ポール・ケアホルム(ケアハン)のような金属を巧みに使用するデザイナーは最も興味あるデザイナーの一人なのだが、そのことを突き詰めて考えていなかったことに気づかされた。
そのことに気づいただけでも、この企画展を見る価値は十分にあった。11月7日まで公開されているので、再度見学に行きたいと思っている。
*上データ:会場で配布されていたイームズラウンジチェアの全体コンポーネント分解図(1956)。
by kurarc | 2022-09-24 13:51 | design(デザイン)