二つの庭の本『庭の旅』白井隆著『木洩れ日の庭で』中谷耿一朗著

先月の末、鎌倉の景観づくり賞の表彰イベントが開催されたとき、(私もイベントに関わったのですが)ゲストスピーカーとして、白井隆さん(+正木覚さん(環境デザイナー)+原田寛さん(写真家))に来ていただきました。そのイベントの前にいただいたのが、『庭の旅』という本でした。この本の中に中谷さんの八ヶ岳の自邸の庭も取り上げられています。中谷さんの本のあとがきには、白井さんがTOTO出版に話をしてくださったとありますので、この二つの本はお互いに関連しあって生まれ、いわば対をなしたような本といえそうです。とにかく、この二つの本は興味深く、一気に読んでしまいました。庭のことだけでなく、建築やデザインについて考えさせてくれるすばらしい本です。
ちょっと驚いたのは、中谷さんの本の中で、私の大学時代の家具の先生である、大橋晃朗さんのことが注で取り上げられていることでした。大橋先生は、自らの家具の学習も兼ねて、日本においていち早くシェーカー教徒たちの家具を復元した家具デザイナーです。このことを知っている人は現在少ないのではないかと思います。
このような庭の本の中で、かつての家具の先生に出会うとは、思いもよりませんでした。

by kurarc | 2006-04-20 23:51 | books