Archiscape


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by S.K.

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火、土、水

アラスカのアリューシャン列島にあるクリーブランド火山噴火のニュースが入った。幸い火山灰は成層圏には達していないらしい。火山灰が6千メートル以上に達すると航空機に大きな影響を与えるという。火山灰が成層圏を超えると、全世界に循環することになる。

今年は、こうした自然災害がもたらす影響について再考を促す一年であった。自然観を改めるような一年でもあった。電子的機器(自動車、電車などを含む)が自然災害に弱いことが明らかになった。自然に逆らうことは許されないし、自然は人間の文化など玩具のようなものでしかない、ということを見せつけた。

巨大なお湯を沸かす装置(海水暖め装置)が爆発し、大変な事件に発展した。これも「火」を獲得するための装置であり、原始的なものである。「土」が揺れ、津波という「水」の反乱が起きた。

こうした原始的な事物に注意深くつき合わなければならないことを教えられた。それでも、破局的といえるような状況には至っていない。(正確には至っていないことになっている。)自然はいつかそうした試練を与えてくるだろう。特に日本に対して。その試練に耐えられるような文化を築くことができるのか、人間が、日本人が試されている。

来年は目先の新しさなどに惑わされることなく、根源に遡って考えることを目標にしたい。


*閑話休題、今年の年越しそばは、北鎌倉駅前の「やま本」で。ここの建築は鎌倉で知る人ぞ知る建築家H氏の仕事。鎌倉らしく、落ち着いてそばをいただける空間。明月院への祖父母のお墓参りの帰りなど、昔から立ち寄っていたそば屋。
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*長年使っていたスキン(ブログの背景ー標準のスキンのHTMLを少し書き替えたもの)を変更した。エキサイトの中に含まれているものをそのまま使うことに。このスキンの文字の感じが以前使っていたものに近いし、日付が真っ先に表れないことがやはり私が書き換えたものに近いので気に入った。やはり、新しいスキンだけにシャープである。同じ内容なのだが、異なって感じられる気がする。かたい文章が多いので、このくらいやわらかい方がよいかもしれないが、私には可愛すぎるか?
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by kurarc | 2011-12-31 12:12 | nature

大晦日に贈る言葉は?

明日はいよいよ大晦日。

私は東京生まれのため、年末に帰省をするような楽しみもなく、子供の頃の正月は、母親がつくるおせち料理とお屠蘇だけが正月を感じさせてくれる貴重な思い出になっている。母が料理好きでなければ、私にとってお正月は単なる空白の時間であったろう。強いて言えば、父との凧揚げも楽しい思い出の一つか。

帰省をするような場所がいまだにないため、お正月はこれといった楽しみはない。むしろ、12月27日くらいから31日にかけての1年の締めくくりにあたる日々が最も好きである。特に大晦日は、来る1年の緊張とこの1年の脱力が一気に押し寄せるような時間感覚、身体感覚が心地よい。(鎌倉に移ってからは、大晦日深夜に初詣に行く習慣になっている。この方が大晦日の感覚のまま、初詣を楽しめるので、私は好きである。また、鎌倉の人ごみを避けることもできる。)

1月1日には、明けまして・・・といった常套句があるのだが、大晦日を迎える言葉があってもよいような気がしてならない。紅白歌合戦だけで大晦日を感じるのは少し申し訳ない。

1年の締めくくりにふさわしい言葉とは何か?やはり、この1年いろいろなことがあったが、無事にこの日を迎えることができてありがとう、という感謝の気持ちを表す言葉がふさわしいのだろう。

といっても、言葉が見当たらないので、今年は以下のようなことにして大晦日を迎えることに。

I don't know how to express my thanks on the last day of the year.
この大晦日を迎え、私の感謝の気持ちをどのように表現してよいのか言葉もありません。

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by kurarc | 2011-12-30 22:25

fragment/2011/12/28 ショパン

ショパンを理解するためのキーワード

・con fuoco
・Moja bieda
・ZAL (Zの上にドット符号あり)

『ショパン 花束の中に隠された大砲』(崔 善愛著 岩波ジュニア新書)より
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*上記の本、読んでいて涙があふれそうになる。ショパンの生涯はあまりにも偉大で、切ない。
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by kurarc | 2011-12-28 17:58 | fragment

iMac購入

今年の夏は現在使用中iMacが暑さで悲鳴をあげた。

室温が28度を超えると、勝手にスリープしてしまった。エアコンは使いたくなかったが、パソコンを冷やすためにやむを得ずエアコンを使い、仕事をせざるを得なかった。また、iphoneのソフトもバージョンアップできないし、様々なソフトのバージョンアップに支障をきたすようになった。

そうした経緯もあり、iMacを購入することに。もちろん整備済品である。整備済品は2万円以上安く購入できる。これで来年の夏は勝手にスリープすることもなくなるはずである。

現在のiMacは使い始めて6年。よく働いてくれた。もちろん、故障した訳ではないので、今後も使い続ける。これで、Power Bookを含めマッキントッシュは4台になるが、PBの方もPOWER PCのため、いろいろ不具合が多いが、こちらは暑さには耐えてくれた。

マッキントッシュには本当にお世話になっている。愛着も湧いてきた。私にとっては所員と同じであり、よき相棒。今後も大切に使い続けたい。
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by kurarc | 2011-12-27 23:29 | archi-works

読書

私の読書は、以前から何かの手段のために行うことがほとんどであった。論文や文章を書くために読む、調べるために本に目を通す、資料として本を活用するなど、読書が好きで本を読んでいたのではなく、目的を達成するために必要な手段としての読書。

しかし、3.11以降、目的としての読書をすることが好きになってきた。「大きな」メディアや「大きな」放送局などから発せられる情報の不確かさ、不気味さを肌で感じるようになったことが最も大きいと思う。

また、目が悪くなり眼鏡をかけるようになったことも影響しているように思う。眼鏡をかけるようになり、文字をはじめ、すべてのものを凝視する必要性が出て来て、文字を追っていくことが近しくなってきたこともある。

しかし、それだけではなさそうだ。学問や文化が成熟してきたせいであろうか、新書のたぐいでも随分と興味深い分野を扱う本があふれてきて、本を読み、感性が覚醒するような体験をごく当たり前にできるようになってきたこと、さらに、自分自身の興味の幅が広がってきたことも大きい。

「大きな」組織が当てにならなくなってきたその一方、「小さな」メディアや出版社の責任がより重くなることは確かだろう。公正さ、中立性がある情報、確かな情報を「小さな」メディアや出版社がいち早く提供できるのかが、今後ますます問われることになるだろう。

この年末から正月にかけては、新しい科学関連やショパンに関する本を逍遥するつもりである。

*読書の美徳は、大声を張り上げた言葉を聞くのではなく、自らが静かに読むという行為の中にある。崖に刻まれた過去の大震災の痕跡を一瞬のうちに理解するように、もの言わぬものに目、耳を傾け、その中から未来につながる手がかりをつかむような繊細な感覚を身につけることがどのような分野にも必要になってくるだろう。
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by kurarc | 2011-12-26 21:24 | books

サンド・ローズ 砂漠のバラ

小川洋子著『科学の扉をノックする』(集英社文庫)を読んでいると、2章「鉱物は大地の芸術家」にサンド・ローズ、砂漠のバラと呼ばれる鉱物が登場した。

砂漠のオアシスの水が干上がるときに結晶化された鉱物だという。バラの花びらのような鉱物。こうした鉱物はこれ以外にも赤鉄鉱、藍銅鉱、グラウベル石などにも見られるという。

鉱物と植物の二つをつなぐ世界がこの自然界には存在するということ。

この話をしてくれているのは、鉱物科学研究所所長の堀秀道先生。この研究所に伺いたくなった。
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by kurarc | 2011-12-22 15:59 | nature

チェット・ベイカー セレステ クリスマス

クリスマスが近づいた。クリスマスらしい音というと、チェット・ベイカー『SINGS』の中で使われている楽器「セレステ」の音を思い出してしまう。このCDはチェット・ベイカーのトランペットと彼の声、そして、ラス・フリーマンのピアノとセレステが特に際立っている。

セレステは、4曲目の「My IDEAL」と9曲目の「I GET ALONG WITHOUT YOU VERY WELL」で使われている。ハンドオルゴールとも言われる楽器のようだ。2オクターブ半の音域があるという。

先日、小さなオルゴール博物館でも聴いてきたオルゴールの音は、今の季節にはぴったりと言っていい音。この音を仕事中に聴くと力が抜けて気分が休まる。オルゴールは金属とその振動を拡張し残響を豊かにする木材が必ず必要になる。金属と木とのハーモニーによる楽器。それは、考えてみれば建築のような楽器と言える。

CD最後の曲のタイトルは「LOOK FOR THE SILVER LINING」。よいこと(幸せ)を探そう、と歌う曲。来年の目標としよう。

Every cloud has a silver lining. 憂いの反面には喜びあり。
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by kurarc | 2011-12-21 23:48 | music

クリスマスカード

ポルトガルの下宿先でお世話になったイリナさんからfacebookを通じてクリスマスカードが届く。

グラフィックデザイナーらしく、いくつものデザインがあり、下のものはその中のひとつ。

そのクリスマスカードに下には各国の言葉が。彼女は少なくとも下の言葉(9カ国?)を日常的に使いこなせる。それでも、日本語が一番難しい(特に漢字)と言っていた。
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un buon natale+un stupendo 2012 • boas festas e um ano novo feliz • frohe weihnachten+ein glüeckliches neues jahr • سنة سعيدة • عيد ميلاد سعيد • mutlu yıllar • feliz navidad y un año nuevo fantástico • god jul og godt nyttår • sretan božić • sretna nova godina
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by kurarc | 2011-12-19 09:05 | saudade-memoria

語りかけてくる詩

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およそ5年前にこのブログで取り上げた『Senhora da Lapa』というマリア・アナ・ボボン(ポルトガルの女性歌手)のCDは、改めてその良さをしみじみ感じながら最近毎日のように聴いている。

ハンブルク・スタインウェイのピアノの音が特に良いのだが、5年前に比べて「詩」と「音」の関係が気になり始めた。ポルトガル語は多少わかるのだが、「詩」となると難しい表現が多い。何気なく聴き流していたが、「詩」を日本語に訳して、その表現するものを厳密につかみたくなってきた。

作曲はピアノのジョアン・パウロがほとんどを担当している。彼の姓をみると・・・da Silvaが入っているから多分ユダヤ系ポルトガル人と思われる。

M・A RecordingsというレーベルのCDはポルトガル語の歌詞は入っているが、日本語訳が入っていない。一般の人には不親切と思われるが、むしろ原語のみの方がポルトガル語をわからない人にも想像力にはたらきかける。本当に知りたくなれば、自分で勉強しなさい、ということ。

「詩」に対して以前より興味がわいてきた。世界が慌ただしい中、世界の凝縮された「詩」を味わう余裕が特に必要に思えてきた。

*来年からこのブログで、このCDの中の気になる詩の翻訳を実験的に試みてみたい。
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by kurarc | 2011-12-17 21:00 | music

TANGUEDIA DE AMOR ピアソラの隠れた名盤

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今年ピアソラは生誕90周年。それにちなんだ催し物もあったようだが、残念ながら催しに参加する余裕はなかった。

『タンゴゼロアワー』が名盤と言われるが、最近は『TANGUEDIA DE AMOR』というMilanから出ているCDをよく聴いている。

映画『Sur』のテーマ曲、映画『EnricoⅣ』(1984)のテーマ曲の一つ「OBLIVION」と映画『タンゴ カルデルの亡命』(1985)のテーマ曲が含まれる。録音は1984年12月、パリのStudio Delphineとある。ちょうど私がポルトガルを旅行していた頃と重なる。ピアソラはミルバとのコンサートを終えた頃であり、その高揚した気分で録音ができたのではないか。

*『タンゴ カルデルの亡命』以外は1987年12月、ブエノスアイレスのStuidios lonでの録音であった。ということは日本での1988年のコンサート前の録音ということになる。

CDは、録音の質がよいことと、ピアソラをはじめとするメンバーがのびのびと演奏しているのがよくわかる。この頃がもしかしたらピアソラ最盛期と言えるかもしれない。

*上のジャケットと私の持っているCDは文字のデザインが多少異なる。

*このCDは神奈川の相鉄線・緑園都市駅前のプロジェクトに関わった時、現場事務所でよく聴いていたCDである。もう20年前のことになる。
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by kurarc | 2011-12-15 19:00 | music


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