万華鏡 ポラリスコーピオ




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万華鏡 ポラリスコーピオはイタリア生まれの万華鏡(上写真、IL LECCIO社製)である。吉祥寺、東急百貨店裏界隈にあるおもちゃ屋で購入した。

幼少期、最初に手にしたおもちゃは木製の積木であった。20センチ×30センチ、深さ10センチ程度の木製の箱に、色とりどりに塗装された様々な幾何学形態の木製ブロックがきちっと箱に収められているもの。今でもおもちゃ屋で見ることができる。

しかし、今時の子供達はこうした積木で遊ぶことはあるのだろうか?もしかしたら、生まれてすぐにテレビゲームなどを手にすることになるのが普通ではないか?

積木のような玩具をいい大人になってからまた手にしたくなる。子供の頃への強烈な郷愁、サウダーデである。積木も欲しかったが、かなり高額であるため、安価で手に入る万華鏡にした。段ボール製の素朴なつくりである。偏光フィルターが配置され、色彩が抽出される仕組みである。

透明フィルムや波フィルム、色のついた輪ゴムなどを入れて中を覗くと、下写真のような美しい模様が現れる。自然素材や素朴な素材でつくられるこうしたおもちゃを何か一つつくってみたいといつも思っている。



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# by kurarc | 2024-02-13 19:03 | design(デザイン)

Kindle利用



今まで電子書籍の利用は控えてきた。iPadも所有しているが、その中に電子書籍は数冊保存はしていたものの、それらをいつも持ち歩き、電車内で読むような習慣はなかった。

しかし、例えば、病などで入院した場合、本を幾冊も持ち込むことはできないこともあり、積極的に利用しようと、まずはiPhoneで試してみることにした。iPhone上の画面では、字体の大きさの点から、文庫本の容量であれば、見開き2ページが4ページ分程度に分割され、表示される。当初はあまりに字数が少なすぎると思っていたが、これはすぐに慣れることがわかった。さらに、あまり先を気にすることなく読み進められることもあり、読書スピードが上がったように思う。

本を手にして読むということは好きだが、一度に目にふれる文字量が大型の本では特に多く、それによって注意力が散漫になる場合がある。そうしたことを防いでくれることがわかった。iPhoneの大きさでは、すべての本が新書版の感覚で読め、むしろ難解な本を読む方が向き、効率が上がりそうである。

またKindleがよいのは、病院のような空間でもすぐにダウンロードできて、読みたい本がその場で購入できることである。やはり食わず嫌いはよくないことがよくわかった。まずはトライすることが必要なのである。

# by kurarc | 2024-02-07 17:14 | books(本(文庫・新書)・メディア)

フィリップ・グラス 映画『めぐりあう時間たち』サウンドトラック



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以前観たヴァージニア・ウルフをはじめ、3人の女性をテーマとした映画『めぐりあう時間たち』(原題 『THE HOURS』)の映画音楽が急に思い出された。作曲家は誰であったか記憶していなかったので、調べてみると、フィリップ・グラスであった。彼の音楽は様々な機会に聴いていたが、急に気になり、聴きたくなった。

再度、サウンドトラックを全曲聴き返してみる。正直、悲しい曲が続くが、最後、「The hours」で希望らしき世界が開かれる。その他の曲はこの曲のための前奏なのである。フィリップ・グラスのヴァイオリン協奏曲なども聴いてみたが、非常に優れている。このような曲はミニマル・ミュージックとはいえそうもない。彼が、この言葉を嫌うのもよくわかる。

彼は仏教徒でもあるようで、その点も興味深い。一体、どのような思考から彼の一連の曲が生まれるのか、知りたくなった。これからゆっくりと探っていきたい。

# by kurarc | 2024-02-05 14:51 | music(音楽)

IFDA(国際家具デザインコンペティション旭川)2024 応募案



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# by kurarc | 2024-01-31 13:01 | Product Design

1984年から2024年へ



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今年2024年は、考えてみると、大学を卒業した1984年から40年が経ったことになる。ジョージ・オーウェル・イヤーともいえる1984年は、わたしにとって第2の人生の始まりであった。沖縄での新しい生活が始まり、仕事をし始めて3か月後、1年ほどのワールドツアーに出発することになった。那覇ー台北ーバンコックーロンドンと空路で、その後、ロンドンからインドまでをほぼ陸路(あるいは航路)で旅をするという今やろうと思ってもとてもできないと思われる旅を行った。ちょうど、『深夜特急』と逆のルートを辿ったような旅であった。上の写真は、旅の中間点、旅からおよそ半年が経過した時に訪れたリスボンの写真(リスボンからエボラへ行く鉄道駅に行くため、船でリスボンのテージョ河対岸に行く必要があった。その時に乗った船から撮影したもの)である。わたしにとって、この写真(1984年12月6日撮影)は過去への郷愁であると同時に、アントニオ・タブッキのいう「未来への郷愁」となって、旅から帰国して12年後、再びリスボンを訪れ、リスボンに暮らすことになった。

この旅で、難所を数々経験することになった。特に、ヨーロッパを離れて北アフリカから中東、インドまでは難所に次ぐ難所であった。真冬のイスタンブールからテヘランまで1台のバスで50時間、およそ2000キロに及ぶバスでの移動、テヘランにおけるイラン・イラク戦争の体験、イランからパキスタン、カラチまでの移動、さらに真夏のインドでの病気と旅の続行など若くなければできないことをすべてやり尽くした感がある。

昨年までで1984年から始まったこの旅の総括がおおよそ終わり、わたしにとって一つの区切りがついた、そんな感じがしている。昨年、ポルトガル建築史に関する小論を書いたことがそのささやかなけじめのようなもので、2024年からまた次の旅の始まりのような予感がしている。もちろん、今までの経験は重要だが、過去の経験だけでなく、新たな世界を切り開く努力を怠らないようにしなければならない。どのように切り開いていくのか、現在、それはまったくわからないが、この歳からすると人生最後の旅となるのではないか・・・

# by kurarc | 2024-01-30 11:44 | saudade-memoria(記憶)