グランドツアー/05 ロンドン 1984/06/23-06/28

私にとって初めてのヨーロッパはロンドンという都市から始まった。Earl's Courtという駅の近くのペンションに宿泊し、そこからロンドンの遊歩を楽しんだ。
まず、驚いたのは乾燥した空気であった。湿気の多いタイのバンコクから着いたこともあったが、乾燥した初夏の空気は心地よかった。その空気感だけですっかりヨーロッパを感じてしまったほどであった。

メモによれば、6月24日はビクトリア駅からQueen's Gallery、St James Park、Trafalger Square、大英博物館、Rusell Squareをぬけ、Fundling Courtへ。帰りはSoho街からCovent Gardenを楽しみ、6月25日はEarl's Court駅からビクトリア駅まで歩いて行き、Tate Gallery、テムズ川を北上しBig Ben、Westminster Church、ジョン・ゾーン博物館を観てから再度Covent Gardenを訪ねた。はじめの2日間は歩くにまかせてロンドン市内を彷徨いながら、ロンドンの概要を把握し、残りの日にちで、Pimlicoのハウジング、Harlow New Town、Hampsteadなどニュータウン、田園都市(ガーデンシティ)の実例を見学に行く。

最終日の6月28日には、Royal Accademy内でクラシックギタリストのジョン・ウィリアムズのコンサートを楽しんだ。日本で彼のコンサートを聴くとすれば現在は5、6千円はかかるのだろうが、当時は3ポンド。日本円にしておよそ1,000円足らずで世界で3本の指に入るようなギタリストのコンサートを聴くことができたのは驚きであった。但し、ギャラリーにクッションを置き、日本間に座るようにあぐらをかいて聴くスタイルであった。

ロンドンは、テラスハウスあるいはローハウスと言われる都市住居や集合住宅、それに郊外のガーデンシティーを訪ねるなど建築と都市が不可分に結びついた有機的な都市の実例を直接経験することができたこと、また、都市の中に張り巡らされた様々なSquare(小さな公園)は、都市の緩衝帯として機能していることに興味をそそられたことがメモに残されていた。

ロンドンの次はBath(バース)へ移動する。

*写真は、グランドツアー時に撮影した26年前のコベントガーデンの風景

*ロンドンは当時から物価が高かった。ランチはLondon University内のBar等を利用した。メモには2ポンドとあるので、660円程度であったことがわかる。ちなみに朝食は2.2ポンドとあるので、約730円程度であった。

*このグランドツアーでは、ものとしての建築を見学するだけでなく、建築と都市、都市と交通、街路と都市など建築を取り巻く様々な関係を見学することに重点が置かれた。そうした意味で参考になったのは、バーナード・ルドフスキー著の『人間のための街路』の中に出てくる都市であり、この本に出てきた都市はピックアップし、できる限り訪れるようにした。
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by kurarc | 2010-02-28 21:45 | archives1984-1985

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