ハンス・ウェグナーの椅子展へ

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青山のスパイラルガーデンで開催されている「ハンス・ウェグナーの椅子展」へ。

スパイラルガーデン一杯に展示された椅子(およそ60脚)は、座れるものと座れないものに分類されていた。座れる椅子にはすべて座り、その座り心地を確かめてきた。

今日の収穫は、今まで座ったことがなかった椅子に座り、その感触を確かめることができたことだが、有名な椅子でありながら、座ってみると以外と座り心地が悪いもの(ピーコックチェアなど)を発見できたこと。ウェグナーというと、何か座り心地がよい椅子が当たり前という先入観があるが、それは大きな間違いであった。イージーチェアの中でも、その座の高さや幅、奥行きによって座り心地が全く異なることも理解できた。

展示された椅子の中で、今日、座り心地がよいと確認できたものは、チャイニーズチェア(1944、上写真)とベアチェア(1950、下写真)。結論から言うと、デザインと座り心地は必ずしも両立していない、ということ。中国の15世紀の椅子である「圏椅」(クワン・イ)のリデザインとして製作されたチャイニーズチェアはデザインからいうと、リデザインであるから中国の椅子というイメージからは抜け出ていないし、モダンな椅子という印象はないが、座ってみるとそのスケール感がよく、非常に座り心地がよい椅子であることがわかった。有名なY-チェアは私も愛用しているが、チャイニーズチェアを座った後に、Y-チェアに座ると窮屈に感じられてしまう。

ベアチェアは身体全体を包み込んでくれるような包容力のある椅子で、巨大な椅子だが、その巨大さは全く無駄ではなく、座り心地から説得力があることが理解できた。(今日のもう一つの発見は、ウェグナーというとペーパーコードの座の椅子が多いが、むしろクッションを使った椅子の感触が非常によいということがわかった。)

ウェグナーと言えども、デザインを優先した椅子をつくっているのである。しかし、その大半はデザインと座り心地が両立しているため、そうした「デザインのためのデザイン」としての椅子が目立たないということなのだと思う。
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by kurarc | 2013-10-05 23:42 | design