椅子のデザイン その後

現在デザイン中の椅子のかたちがほぼ固まってきた。

この椅子は、私が今までに経験してきた椅子のエッセンスをその造形に含めることにした。そのかたちはモダンデザイン、及び20世紀に出現した椅子を参照しながら、古代エジプトーギリシアーローマをも俯瞰し、それを現代に再現した。

古代エジプト由来のクリスモス、古代ローマのセラ・クラリスの脚、ダンテが書斎で使っていたダンテスカからシェーカー教団の椅子、デザイナーのマッキントッシュ、リートフェルト、モーエンセン、家具の師であった故大橋晃朗先生の椅子等々をそのデザインの射程とした。

このように話すと大袈裟だが、デザインされた椅子はことのほか簡素である。それは、安価につくられなければならないし、日本の畳の間での使用を配慮した。

ここまでくればデザインは評価されようがされまいが知ったことではない。(この椅子はあるコンクールに提出予定である。)私にとって重要なのはコンセプトがすべて言語化できることであり、表現しきることである。天童木工で発売していただいたテーブル、カテナリアもそうであったが、今回もすべて言語化できそうなので、それで十分満足なのである。
by kurarc | 2013-10-27 20:34 | design