東京文化会館 エントランスホール

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上野に行くといつも立ち寄るのが、東京文化会館のエントランスホールである。特に用事があるわけでもいないが、まず駅から歩いてこのホールに入る。

昨日いつものようにこのホールに入った。小春日和で夕暮れ時ということもあったが、いつもより美しく感じられた。このホールを改めてじっくりと観察したが、名作といわれるにふさわしい密度のあるデザインに感心した。

今回特に注視したのは、床のタイルのデザインと色彩である。すべて三角形のタイルでペイブされたホールは、その模様を均質に貼るのではなく、色彩も含め非均質に貼り、床にさざ波のような動きを導きだしているのである。三角形のタイルは人間の通常の視線からある部分歪んでみえて、三角というシャープな形状は、丸みを帯びたやわらかな線を写し出す。青、赤、オレンジ、金色といった色彩は、巨大な空間を分節し、空間にアクセントを与えている。

このホールを含めて、この建築は「水に浮かんだ建築」をイメージしてデザインされたのではないか?と感じた。コルビュジェのピロティーは湖の上に杭を刺して成立した古代の湖上住居がヒントになっていると言われることを考えると、このイメージは的を得ているように思われる。

モダニズム建築の代表作と言われる建築であるが、この建築はそうした単純なフレームにはおさまりきれない広がりをもった名作である。
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by kurarc | 2013-11-17 09:42 | architects