20代の頃のノート

鎌倉から引越しをして、未だに片付いたとは言えない本棚の奥に20代の頃に書いていたノートがある。およそ1年間の海外旅行から帰って、沖縄で再び生活し始めた1985年から、東京に戻り大学院に入り、修了した1991年あたりまでのノートである。読書ノート的なもので、どのような本を読んだのか、どのような映画をみたのか、あるいは今後、どのような本を買うべきか、読んだ本の参考文献などが記されている。

膨大な数の参考文献が記されているのだが、この頃にノートした本、読んだ本などが今の興味のベースになっていることを改めて感じ取れる。大学院を出て、Y氏の建築事務所へ勤め始めたちょうど30歳の頃、昼休みにポーランド語の勉強をしていたのだが、この頃、なぜポーランド語を勉強し始めたのか、そのノートをみていて、やっと思い出した。

幸運にも修士論文が日本建築学会優秀修士論文賞を受賞し、仙台で表彰式があったとき、その学会の仙台大会のシンポジウムの中に東欧をテーマにしたものがあったのである。(『東欧の建築を考える-近現代を中心として』というシンポであることがノートに記されていた。)そのシンポを聞き、興味をもったのであった。

備忘録程度でかまわないが、ノートをつけることは自分を知るために大変役に立つ。ダ・ヴィンチのようにノート(手稿)がそのまま文化財になるようなこともあるから、どのようなノートを残せるのかによって、その人の価値は決まるのかもしれない。


ノートに残された参考文献を分類するとおよそ以下のようになる。

01)哲学に関する文献、特に科学史、アラビア科学、中世史、12世紀ルネサンスに関する文献。

02)文化人類学に関する文献ほか、ソシュール、レヴィ・ストロース、フーコー、マルクスなど。

03)中世の都市史に関する文献。H・ピレンヌほか。

04)宗教、天皇制に関する文献。これらは沖縄の末吉先生の本棚からメモしたもの。

05)地中海とイスラムに関する文献。

06)武蔵野、多摩地区の歴史、郷土史に関する文献。

07)東南アジアに関する文献。およそ100冊ノートしてある。

08)藝術に関する文献。特にマニエリズムのもの。

09)食に関する文献。

10)水に関する文献。この頃、水について興味があった。

11)沖縄に関する文献。

12)スペイン戦争に関する文献。75冊ノートしてある。

13)東欧史に関する文献。ポーランド史ほか。

14)映画に関する文献。観た映画についても。

15)アメリカの都市小説に関する文献。セオドア・ドライサー、イーディス・ウォートン、トマス・ウルフほか。

16)最後に建築全般に関する文献。
by kurarc | 2014-02-04 22:13 | saudade-memoria