指の動き

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トランペットの教則本は、最近かなり深化してきている。ある教本には、人間の骨格や筋肉まで取り上げながら、呼吸の仕組み他を解説してくれている。以前、このブログで書いた呼吸についても、その回答のようなものを示してくれていた。この教則本によれば、「全式呼吸」という言葉が使われていた。

つまり、腹式でも胸式でもなく、全身を使え、というのである。腹式呼吸がよいとして、腹に過剰な意識が集中し、力が入り、無理な呼吸をするのがよくないということらしい。それに、横隔膜は思っている以上に高い位置にあるから、呼吸をすれば必然的に肩は上がってくる。トランペットではよく肩を上げずに呼吸せよ、と教えられることが多いが、そうした常套句はもはや不必要なのである。個人それぞれに適した呼吸方法をみつければよいのである。

また、手の骨格の図が掲載されていて、通常我々が「指」と思っている部分は、手をみたときに5本と認識できる10センチ程度の「指」だと思うが、骨格からみると、指の骨は手首の方までのびている。指を動かすということは、手首から先の運動なのである。それは手の甲で見えていないだけなのだ。指を動かすとき、そうした運動であると意識すると全く異なる感覚となるはずである。

楽器の演奏において身体ということに着目した場合、目に見えることだけで判断するのでなく、解剖学的な視点、つまり目に見えないものをみる、という視点をもつことが重要であると言えそうだ。
by kurarc | 2014-02-18 23:14 | trumpet