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国中連公麻呂(くになかのむらじ きみまろ)

ルネッサンス関連の書物を渉猟しているとき、日本におけるミケランジェロとして紹介されていたのが、国中連公麻呂(くになかのむらじ きみまろ)であった。

公麻呂は7世紀、百済からの亡命者国骨富(こくこつふ)の孫にあたる。公麻呂の業績の中で特出されるのは東大寺大仏の鋳造である。当時、誰も成し遂げる技術をもっているものはなく、彼はおよそ10年の歳月をかけて、752年にこれを完成したという。

こうした渡来人(あるいは帰化人)について、われわれは現在、どの程度の認識を持っているのだろう。こうしたことを考えるきっかけは幾度かあった。一つは高校時代、『日本の中の朝鮮文化』で著名な金達寿氏の講演会を母校の高校で催した時。また、沖縄で暮らした時。そして、最後、その母校の高校の同級生であり、同じ山岳部で一緒に山に登ったS君の父親が、著名な古代史の研究者であり、『帰化人』(講談社学術文庫)という書物を著しているということを知ったときである。

S君とは縁があり、私がポルトガル遊学中、彼は分子生物学研究のため、ロンドンに留学中であった。ロンドンで2度会い、バースへ一緒に行ったり、「オペラ座の怪人」といったオペラを楽しんだ。

私が韓国語をずっとやらなければと思っていたのも、そうした縁からである。さらに、facebookで友達であり、ポルトガルで一緒にポルトガル語を学んだ韓国人の女性Mさんとの再会もあった。

公麻呂の作と伝えられる「不空羂索観音」や「広目天」、「日光、月光菩薩」など、日本の(帰化人による)美術表現の傑作から、考えてみると、随分遠ざかっていた。今年はこうした美術を鑑賞に行くと同時に、日本と韓国(あるいは中国)との関係を考える年にもしたいと思っている。

*韓国語をはじめるのに、かなりの月日が流れていたが、語学は自然とやっているくらいでないと身につかない。最近、やっとハングルが頭にすっと入るようになった。そうなるまで待つしかないのである。
by kurarc | 2014-04-21 22:11 | South Korea