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永井豪の『ダンテ神曲』

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永井豪と言えば、「ハレンチ学園」や「デビルマン」がすぐに頭に思い浮かぶが、彼の悪魔ものの漫画の原点となったのが、ダンテの『神曲』であったという。永井は幼少の頃、子供文庫の『ダンテの神曲物語』に出会い、さらにその本の中に描かれていたギュスターヴ・ドレの挿絵に衝撃を受けたらしい。

私はあまり漫画を読む方ではないが、久しぶりに永井の漫画に没頭した。上下2巻からなる『ダンテ神曲』は、あっという間に読破。私が思い描いていた永井の漫画に対する偏見は見事に打ち砕かれた。強烈な表現をすることのできるものは、背後にその源流となるような世界をしっかりともっているのである。

地獄から煉獄、さらに天国へと旅をするダンテとヴィルギリウス(ヴィルギリウスは天国の手前まで)との対話も楽しめたし、なんと言っても緻密な漫画の力には圧倒された。現在、私は芸術家と言われる人より、漫画家の方に興味があることが永井の漫画によって確信できた。
by kurarc | 2014-05-01 22:01 | books