建築家 生田勉 「牟礼の家」

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私の地元、三鷹ゆかりの建築家について、ことあるごとに調べている。その中でも、最も著名な建築家はまぎれもなく生田勉氏であろう。以前から、自邸である「牟礼の家」がどこにあるのか、気になっていた。たまたま、生田勉氏のお弟子さんであり、大学院時代にお世話になった太田邦夫先生にお会いする機会があったので、何気なく聞いてみた。太田先生は、その所在の手がかりを私にそっと教えてくれた。

グーグル画像で早速その手がかりをもとに調べてみる。グーグル画像は、最近、航空写真の精度がかなり高くなったこともあり、また、建築家の手掛けた住宅は、我々のような設計を専門としているものが見るとすぐわかるので、これであろう、とあたりをつけ、自転車で訪ねてみる。案の定、正解であった。この住宅の場所は、私が小学生の頃、よくでかけたプールの近く(今はもうない)に位置していた。

私の歳と変わらないこの住宅は、増築もなされながら、ほとんど原型を保ち、現在でも大切に使われていることが外部から察せられた。インターネットで公開されている平面や矩形図をみると、その質朴さが際立った、無駄のない住宅であることがわかる。小住宅であるにもかかわらず、部材は柱で4寸角が標準となっており、大黒柱は6寸5分の丸太が使用されている。合掌、母屋などを見ても、いわゆる最小限住宅に見受けられるような華奢な部材は選定されていない。こうした材の選定が、永く使用できた要因の一つとなっていると思われる。

4.5帖を6つ並べた大きさを基準とした2階建てのプランは、決して余裕のある大きさとは思えないが、1階居間と吹き抜けを通じて連続する2階ギャラリーと寝室は一体として感じられるから、狭さを感じることはなかったのではないか。私も住宅をもし建てることがあるならば、この住宅の規模のものを建ててみたいと思った。
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by kurarc | 2014-05-06 22:16 | archi-works