映画『パリ、テキサス』30周年

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今年は、あの名画『パリ、テキサス』が30周年を迎え、5月のカンヌ映画祭で上映されたという。久しぶりにこの映画を見直してみる。

こんなにも静かな映画であったか、と改めて思うと同時に、やはり、何度見ても退屈するようなことがない。家族をテーマとした普遍性もさることながら、やはり、後半のマジックミラーのシーンを挿入したことが、この映画の組み立てに成功をもたらしたと言える。

前半は兄弟の家族の対話が中心の映画だが、後半、そこにテンションをもたらしたのが、マジックミラーのシーンであった。さらに、これは勝手な想像だが、小津安二郎の影響関係は以前から様々な人間によって指摘されているが、会話の内容は、エリック・ロメールの影響も感じる。

30年経過しても全く色あせることのない映画の本質とは一体なんなのだろう?一つは、あまりテクノロジーに頼ることのない映画づくりである、ということ。映画の中で使われたトランシーバーは、多分現在では携帯電話に変わり、ジェーン(ナスターシャ・キンスキー)の聞くウォークマンは、iPhoneに変わると思われるくらいである。

次にいつこの映画をみるだろうか。きっと、10年後にみたとしても今の感覚と変わらないと思う。

*画像は、ヴィム・ヴェンダースのHPより引用。
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by kurarc | 2014-07-12 20:04 | cinema