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原子力帝国

久しぶりに小出裕章さんのインタビューを聞く。3.11以後、初めて購入した原子力関連の書籍は小出さんの著作だった。反原子力、脱原子力について一貫した論旨を展開し、広く知られることとなった原子力の研究者である。

インタビューの中で、『原子力帝国』(ロベルト・ユンク著)という著書を紹介していたので、早速図書館に注文した。まだ手元にないが、小出さんの説明から、おおよその主旨は予想できそうである。原子力技術は、巨大企業または国家の管理するものである。さらに、「国民の安全」のために、たとえば、使用済み燃料の輸送は、テロにねらわれないように極秘に行われる。原子力発電所で働く労働者は、この技術が多大な危険、危機を含むので、厳重に管理される。そうして、極秘事項が膨張し、国民にはその情報が非公開になる。

原子力=ハイテク技術は、「見えない情報」が国家に管理され、蓄積されることとなり、国家は国民と乖離する。国家にとって乖離した人々は、管理しやすい人々=国民にふさわしい。「わたしたち」という立場は遠のき、すべてが「国民」となるのである。

私は、こうした原子力技術がもたらす帰結のために、原子力には反対するという立場をとりたいが、特に日本から原子力をはじめとするハイテク技術は決して消え去らないことは明らかなので、こうした帰結を受け入れられないものは、日本を捨てるしかないのかもしれない。
by kurarc | 2014-07-15 21:17 | books