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ピエール・シャロー 『ガラスの家』再び

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パナソニック・汐留ミュージアムで開催されているフランス人家具デザイナー、建築家、ピエール・シャロー(1883-1950)の展覧会を駆け足でみる。

彼の描いたドローイング、図面や実物の家具が並ぶ貴重な展覧会であったが、メインは『ガラスの家』の展示である。『ガラスの家』については、以前、このブログでも一度取り上げた。(2010/10/10のブログ)今回の展覧会では、このガラスの家(むしろガラスブロックの家という名称がふさわしいが)は、当初、ガラスブロックが使用される予定ではなく、普通のガラスのデザインであったということを知る。この案は役所の申請に不合格であったようだ。そして、第2案でガラスブロックの使用案に変更され、申請に通ったのだという。

もしも第1案のものが実現していたとしたら、こんなにも後世までこの建築が取り上げられることはなかったかもしれない。ファサードとしてのインパクトや内部へもたらされた柔らかな光のデザインは、ガラスブロックの方がはるかに優っていたと思う。

晩年、シャローはアメリカに渡って活動したことは知らなかった。アメリカでの仕事は『ガラスの家』と比較してしまうとあまり魅力的な仕事はしていない。どうしてアメリカに旅立つことになったのかは不明だが、思った以上に苦労人であったことを知る。彼にとって『ガラスの家』は大きく花開いた仕事であったが、その輝きはまさに花のように一瞬輝きを放ち、散っていく運命を背負った仕事であったかのようだ。
by kurarc | 2014-07-29 23:44 | architects