アンジェイ・ヤキモフスキー監督 映画『イマジン』をみる

ポーランド映画祭2014が開催されている。プログラムをみていて気になった映画があった。それが、タイトルの『イマジン』であった。なぜなら、リスボンを舞台とした映画だったからである。久しぶりにイメージフォーラムに脚を運んだ。

ヤキモフスキは私とほぼ同世代のポーランド人映画監督であった。この映画をみてまず思ったことは、同時代人の感性をもった人であるということ。それは、国は全く異なるし、育ちも時代状況も異なる環境で育ったと思われるが、現在の平均的な日本人がもつ感性との差異が感じられない、ということである。住んでいる世界が異なると、その国の文化を引きずっている文化人も多いが、この監督はもう少し普遍的な主題をつきつめようとしていることが伺えた。

まず、映画で使用される言語がポーランド語が使用されることがなく、英語、もしくはポルトガル語が大半であったことにその普遍性への思考が現れていた。また、最も大きな主題である「目に見えないもの」をとらえることについて、この映画は魅力的な舞台、つまりリスボンを取り上げ、この都市がもつランドスケープとサウンドスケープ、また、触覚性のようなもの(都市のテクスチュア)を見事に映像に定着させていたのである。それも大袈裟な表現は一切なく、淡々と静かに撮影された映画であった。

今年はわたしにとってポーランドイヤーといえるような年であったが、これはポーランドという国の文化的な力の影響によることがこの映画監督からも証明されたと言える。
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by kurarc | 2014-12-23 21:13 | cinema