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「食」から見える世界について考えた一年

歴史学者、考古学者の樋口清之氏は著書「梅干と日本刀」という本の中で、日本人の米に偏った食生活に警笛をならしている、ということをある医師のブログで知りました。日本人は世界まれにみる雑食民族だと思いますが、それは「味覚」に偏った食を求めた結果であるということ、さらに、米という「うまみ」になれ、逆に米がもつ偏った糖質食を補うために食文化を発達させたのだと、樋口氏は分析しているようです。

アワやヒエを食べることをやめ、「米」(その他の糖質食、すなわち主食という概念)を中心とした食生活を大切にする、という大半の日本人がもつ考えは破綻していることは明らかです。特にデスクワークを中心とした労働スタイルにおいてはなおさらです。それは成人病が増え続ける原因の一つであることはいうまでもありません。

和食の中にある「季節感」や「目を楽しませる」といった雰囲気を楽しむことはある意味で「優雅」ですが、その食自体が日本人の現代の生活に適合していなければ、何の意味もないと思われます。

食ということを考えながら、日本という文化を批判的に展望することにこの一年は意識を集中させてきました。わたしの食自体もかなり変化し、体重も7〜8キロほど減っていきました。「米」という当たり前に存在する文化をもう一度立ち止まって考えてみること、つまり、日常の中のこと、惰性で続けているような習慣などを再考し、批判していくこと、これは、わたしの専門である建築についても重要な視点のように思えます。そこから新しい感性と文化が築かれていくのだろうということを考えた一年でした。

新年も引き続き、日常や惰性で存在している「日本的なるもの」を批判し、超えていくことを目指していきたいと思います。
by kurarc | 2014-12-31 09:47 | gastronomy