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ポルトガルの御影石 のみ切り仕上げ

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東京ステーションギャラリーで催されている「東京駅100年の記憶」展の中に、東京駅周辺の建築物の原図が展示されていて、その中に前川國男設計の東京海上日動ビルの原図が含まれていた。

外部エントランス廻りの塔屋の仕上げの書き込みの中に、「ポルトガル産御影石、t=60、のみ切り仕上げ」と記されていた。早速、その場所に行き、写真を撮影する。

前川さんがどのような選定基準でポルトガル産御影石を選択したのだろう。色彩についても大きな特徴がある石とは思われなかった。遠くからみると、コンクリートと見間違えるテクスチァーである。ポルトガルといえば大理石だが、それは本体の建築の色彩とは調和しなかったのだろう。かといって、日本の御影石の色彩も気に入らなかったのだろう。考えられるのは、厚さ60ミリという石が必要で、耐久性があり、かつ安価に手に入る石がこのポルトガル産御影石であったのではないか?

真相はわからないが、日本の御影石ではなく、ポルトガルの石を使うとは、やはり巨匠のやることはひと味違う。

*のみ切り仕上げとは、ノミで『割肌』(割った状態の石)を平坦に加工したもの。

*谷口吉生設計の土門拳記念館の外壁の御影石もポルトガル産の「シェニート・モンチーク」という石であるという。前川さんの御影石もこれと同じであると推測される。
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by kurarc | 2015-01-31 20:12 | Portugal