『あなたのために いのちを支えるスープ』 辰巳芳子さんのスープ

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相変わらずスープをつくり続けている。みそ汁やポトフなどからはじまったスープづくりは、最終的には野菜のみ(ベーコンも少し使う)から出汁をとったの野菜スープとして完成した。(2014年12月1日のブログを参照ください。)しかし、やはりスープといえば、辰巳芳子さんの著書を拝読しなくてはと思い、『あなたのために いのちを支えるスープ』を古書で購入した。

本書は大きく和の汁、おつゆ、と洋風スープというフレームから構成されていた。目次がこの2つに大きく分類されていて、非常にわかりやすい。

たとえば、根菜のけんちん汁は具材をオリーブオイルで炒めているところなど(わたしは胡麻油を使う)、和の汁でありながら洋の油を使うことはいとわない。しかし、やはりスープは洋風の方が圧倒的に興味深い。

すぐに目をひいたのは、牡蠣のカレーチャウダーである。ひらたく言えば、牡蠣のカレースープであるが、牡蠣とタマネギ、ポワロ、セロリや白菜などをカレー風味に煮込み、ガーリックトーストを敷いた皿によそっていただく、という冬場にはもってこいのスープで、自分でもつくりたくなった。

辰巳さんは父親が病気で嚥下困難になったことが、スープとの結びつきを深めたということだけあり、この著書は単なる料理本だけではなく、病人食への配慮がなされている。

著書の表紙を飾るのは、ベルリン、バウハウス美術館で出会ったルードヴィヒ・ヒルシュフェルトマックの作品。色とその並列が、料理を図式化するものとしてこの絵画を表紙に使ったという。

スープを語るには、まず、読んでおくことが好ましい著書であろう。
by kurarc | 2015-02-23 21:57 | gastronomy