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『星の王子さま オリジナル版』

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サンテグジュペリの『星の王子さま』には、魅力的な彼自身によるイラストが挿入されている。しかし、フランスのガリマール社版は、実はサンテグジュペリのオリジナルの挿絵とは色彩他に微妙なズレが生じていた。

1941年から43年にアメリカに亡命していたサンテグジュペリは、生前、ニューヨークのレイナル&ヒッチコック社から『星の王子さま』を出版したが、これがオリジナルと言える挿絵であったのであり、彼の死後出版されたガリマール社版は、原画を使用することができず、かなり手を入れて出版したという経緯があり、色彩だけでなく、いろいろな箇所でオリジナルから遠ざかっていたのだという。

そして、58年経ち、やっとオリジナルの挿絵をもとに新たに出版された『星の王子さま』。このオリジナル版は日本では岩波書店から内藤濯訳で出版されている。つまり、わたしが子供の頃、手元にあった同じ岩波書店のものは、オリジナルの挿絵ではなかったということになる。(多分、ガリマール社版をもとに出版されたものと思われる)この歳になって、やっとサンテグジュペリの色彩にふれることができたことになる。全体として黄色(ガンボウジ色といってよい)が基調になった挿絵であることがわかる。

わたしは、最後から2つ前の挿絵、王子さまが沙漠で倒れる瞬間を表現した浮遊感のある挿絵(下)が一番好きである。(下の挿絵もオリジナルの色彩とは異なる)
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by kurarc | 2015-04-10 21:33 | books