長田弘さんを悼む
長田弘さんが死去されたという。『アウシュビッツへの旅』、『私の二十世紀書店』などは、沖縄で働いていた頃、建築事務所の所長である末吉栄三さんの本棚の中でみつけ、それ以来、特に『私の二十世紀書店』は、二十世紀を理解するためのバイブルのような書物。
長田さんは平易な言葉で、深い内容を伝えることができる言葉の達人といってよい人。さらに、長田さんの言葉には長田さん独特のリズムがあった。そのリズムに引き込まれ、いつのまにか彼の文章に入り込んでいく。詩人であるからあたり前のことなのだろうが、それはわたしの目標とする言葉使い師、言葉の天才であったと思う。
できれば『私の二十一世紀書店』という書物を読みたいと思っていたが、それはかなわないことになった。
合掌
by kurarc | 2015-05-11 20:07 | books