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銀座 伊東屋リニューアル

銀座の伊東屋がリニューアルした。以前の込み入った店内とは様変わりし、デザイン性を重視した建築と店内に変化した。

しかし、わたしが感じたのは、そのデザイン性が果たして成功しているのか?ということである。われわれのような建築デザインを行うものが特に注意を要するのは、デザインが先行してしまって、建築プログラムの内実とズレを生じてしまうこと。伊東屋のような文具店であれば、文具のデザインとそのプレゼンテーション方法がうまく調和し、商品が利用者にわかりやすく配列されることである。

わたしが感じたのは、商品の魅力を引き出すような配置が置き去りにされ、デザインが先行してしまった新しい伊東屋の姿であった。店内を歩きやすく整理しようとする意図からであろうか、品数をかなり以前の店舗より制限していた。つまり、高級な商品を充実させ、安価な文具は世界堂にでも任せておけばよいというようなコンセプトに思えた。

このコンセプトは銀座という都市を考えると当然のことかもしれないが、伊東屋に行けば、なんでもそろうという今までのイメージは捨て去ってしまったため、わたしにとっては物足りない店内であった。

残念ながら、銀座伊東屋はわたしにとって魅力のない文具店に変化してしまった。わたしは世界堂の方に通うことになりそうである。こう考えるのは多分わたし一人ではないのではないか?

*なんで伊東屋はもっと個性的なデザインを追求しなかったのだろう。建築は「今どき」のデザインである。もちろん、美しくよくできた建築であることは確かであるが、こうした建築はいくらでもある。文房具店の概念を変えるような建築、インテリアがほしかった。(それをねらったのかもしれないが、あくまで文具店であることを保持した上でのことである)逆に言えばデザインが足りない、と言えるのかもしれない。
by kurarc | 2015-07-11 23:30 | design