fragment2015/09/04『JAZZ STUDY』 コードについて

*渡辺貞夫著の『JAZZ STUDY』の最初の1章はChord Progression(Ⅰ)だが、その最初の一節、

「コードとは、変転流奔する楽音のある一瞬をとらえた断面である。そしてその無数の断面を、いかに結合し継続させるのかを学ぶのが和声学であり、ここで学ぶコード進行法=Chord Progressionである。」

とある。なんと建築的な言葉であろうか。そして、ここでは、通常音楽を知らないものが抱く「コード」のイメージを根底から覆される。「コード」とはあくまで、一瞬をとらえた断面であるから、ある瞬間のコード音の前後の音は、そのコード(断面)に大きな影響を与えるということになる。

*ある楽曲のある部分のコードをCm7などととらえることは、実は正確ではないということ。便宜的に行っているということである。コードが断面であるからには、どのように楽曲を切断するのかによってコードの捉え方に差異が生じるということである。

*建築の断面を「コード」としてとらえてみる。コード進行として建築を考えてみる。

by kurarc | 2015-09-04 23:47 | fragment