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つきぬけた表現の映画 『ロシュフォールの恋人たち』

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所属している吹奏楽団で『キャラバンの到着』というの曲が練習曲に含まれていた。この曲は知っていたが、この曲をメインテーマとする映画『ロシュフォールの恋人たち』は未見であったので、早速みてみることに。

監督はあの『シェルブールの雨傘』のジャック・ドゥミ監督である。まずは未見であったことを悔やんだ。このミュージカル映画の表現力に圧倒されたからである。全体に響き渡るミシェル・ルグランの音楽は、映画音楽という消極的な音楽の使い方ではなく、「音楽映画」(ミュージカル映画だから当然だが)という仕上がり。ジャズだけではなく、コラール等様々な曲が渾然と映画の中に取り込まれている。すばらしいのはその音楽の展開の仕方。ジャズからクラシックへ、また、その反対へと変幻自在に展開し、その展開と映像が呼応しながら映画がかたちづくられていく。

主演を演じるのは、カトリーヌ.ドヌーブとその実姉フランソワーズ・ドルレアック。姉の方はこの映画が封切られてからすぐに交通事故で他界してしまっている。映画は、『ウエストサイド物語』に刺激を受けてつくられたことは明らかだが、出来の方はフランス映画らしく、優雅で色彩に満ちたデザインがなされている。

音楽、歌、ダンス、色彩、ロシュフォールという都市が一つの表現体となったミュージカル映画であり、この映画をみながら、わたしはこうした都市を舞台とした映画が好きなのだ、ということに気づかされた。その都市がかつて訪ねた都市であれば興味はつきないが、ロシュフォールはまだ行ったことはない。映画の冒頭で映し出される運搬橋(下)にも興味があるから、一度訪ねてみたい。
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by kurarc | 2015-09-12 10:36 | cinema