人気ブログランキング |

fragment2015/09/25  インフラとして建築について

*建築があるスケールを超えるとインフラストラクチャーの様相を帯びはじめる。それは、住宅という建築タイプと全くことなる。住宅は、建築の中でも工芸に近い。一方、たとえば、空港、劇場、デパート、オフィス、学校のような建築タイプは、インフラといってよい。

*現在、住宅とインフラとしての建築という二つのタイプに興味がある。住宅を建築の世界で特権的に扱うのではなく、住宅以外の建築に興味をもつことが大切。

*インフラとしての建築は、建設中に大きな特徴があらわれる。それは、巨大であること、建設中に多くの労働者が工事に携わるため、建築のベースとなる躯体は、労働者たちの通路であり、建設時の作業場であり、物置となる。躯体は精度を要求されるよりも、躯体としての最低限の足がかりが求められる。

*躯体は竣工時には隠れてみえないが、それは、例えて言えば、多層の街路が仕上げに囲われたものに等しい。インフラとしての建築とは、竣工時に多くの労働者の汗や足跡が隠された建築のことである。このことを悲観している訳ではない。住宅のような建築とは全く異なる世界であることを、過剰なくらいに意識することが必要であると思えてきたのである。

*巨大な建築を批判する建築家たちもいるが、そういう人たちは、新幹線に乗ったり、高速道路を車で走ることをどのように思っているのだろう。巨大な建築は、少なくとも高速道路や新幹線の連続する橋桁よりも十分小さい。

*住宅だけでなく、インフラとしての建築を設計する基礎的な哲学の準備が必要である。それは、土木を建築化していく仕事にも似ている。

*インフラとしての「住宅」はありえるのか?(集合住宅はインフラである)
by kurarc | 2015-09-25 21:48 | fragment