オスカー・ニーマイヤー展について

東京都現代美術館で開催されているオスカー・ニーマイヤー展を訪ねた。東京都現代美術館を訪れたのは初めてのこと。わたしの住まいからは行きやすい場所ではないが、都営新宿線で行くと以外と早く着いた。

この展覧会だが、結論から言うと、かなり手抜きの展覧会である。これはニーマイヤーに失礼と思われる。これだけの巨匠の展覧会であるにもかかわらず、カタログの販売もないのには驚いた。巨大な展示スペースが用意されたにもかかわらず、紹介された仕事の数はかなり少ない。大きな模型を展示してあったが、この大きさが必要か疑問に思われた。つまり、すべての展示物を巨大にして、ようやく展示スペースを埋めた展覧会であった。

こうした不満はあったが、わたしの興味は彼の造形のプロセスやポルトガル建築との関連などについての手がかりがないか、それが少しでもわかればよかったのである。

まず、興味深かったのは、コンスタンティーヌ大学の水平性である。それは、異常なほど水平性を強調している。また、サンフランシスコ・デ・アシス教会にみられるアズレージョや一室空間性など、ポルトガル建築の感性に通じる造形を数多く発見できた。

ニーマイヤーのドローイングを描く映像が紹介されていたが、彼のドローイングの線は非常に伸びやかで、その線がそのまま建築に実現されているように感じられた。

しかし、今回の展示は彼の造形の秘密を探求したような内容は皆無であり、かれの仕事の紹介といったレベルを抜け出るものではなかった。1100円を支払うような内容とはとても言えない低次元の展覧会であったと言える。これは、担当学芸員の怠慢か、あるいは、彼の建築をよく知る研究者のいない日本の怠慢であろうか?
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by kurarc | 2015-10-11 19:17 | architects