スペイン戦争からポーランドへ

映画『灰とダイヤモンド』を久しぶりにみて、その中の台詞に一瞬「はっ」とさせられた。シュチュカという役のポーランド人民軍(県労働党書記)の男の台詞の中に、「スペイン戦争(スペイン内戦)」という言葉が含まれていたからである。

しかし、それはわたしが現代史に疎かった証拠でもあった。第2次大戦の前哨戦として戦われたスペイン戦争は、あたり前のことだが、その後のポーランドにおけるナチス・ドイツとソ連という共産主義国家による対立と密接に関わっている。ポーランドは、スペインがたどった国家の分裂を引き受けてしまったのであり、ポスト・スペイン戦争の舞台としてポーランドが標的にされてしまったといってよい。

スペイン戦争の全貌を頭の中にしまい込むには、10冊以上のスペイン戦争の関する書物を読破してもまだ足りない。それは、複雑を極める。スペインのどの都市を、どの地方を中心に俯瞰するのかによっても様相が異なってくるだろう。

映画『灰とダイヤモンド』は、ポーランド現代史だけでなく、わたしにスペイン戦争からまた現代史を学び直せ、というメッセージをくれた映画になった。そして、このあたり前の歴史を、つまり、スペインからポーランドへといたる現代史の流れをとらえている研究者はいるのだろうか?わたしは、スペインとポーランドを結びつけて語る研究者の声というものを今まで聞いたことがない。それは、わたしの不勉強なのか、あるいは、まだ知らないだけなのか?
by kurarc | 2015-11-16 21:29 | Spain