『ジャック・ドゥミ 結晶 (クリスタル) の罠』

昨日、2007年、東京日仏学院(現アンスティチュ・フランセ東京)が発行した『ジャック・ドゥミ 結晶 (クリスタル) の罠』という書籍をみるため、東京国立近代美術館フィルムセンター図書室へ。ここを訪れるのは初めてのことである。

映画関係の書籍専門の図書館であり、インターネットで調べても、ドゥミの本はここでしか公開されていないようなので、出かけて行った。東京駅八重洲口から歩いて5、6分のところにある。最近は丸の内方面ばかりに降りていたが、久しぶりに八重洲方面に降りて、その変化に驚いた。

『ジャック・ドゥミ 結晶 (クリスタル) の罠』を楽しみにしていたが、その期待には全く裏切られることのない素晴らしい書籍であった。この書籍を編集、執筆した方々のドゥミに対する愛情があふれているような装丁であり、編集なのだ。

現在ドゥミの映画、特に『ローラ』、『シェルブールの雨傘』、『ロシュフォールの恋人たち』の3部作と言える映画の中の都市(ナント、シェルブール、ロシュフォールという3つの都市)の描き方や彼がどのように都市と映画を関連づけていったのかといったことに興味をもっている。この3つの映画は、シナリオにおいても、また、俳優との連関をもたせている点についても興味深い。

残念なのは、『ローラ』はまだ未見であり、大きなレンタルビデオ屋でもレンタルしていない。この映画をみないことにははじまらないのだが、アマゾンですら中古でも販売されていない。この映画の中のナントに登場するパサージュ・ポムレ(『シェルブールの雨傘』にも登場する)がどのように描かれているか、早く知りたいのだが・・・

*”パサージュ”はすでに日本語になったフランス語だろう。先日、フランス語の先生に、このカタカナ語の記述について質問した。日本では”パッサージュ”あるいは”パサージュ”の2通りの書き方があるが、どちらがフランス語の発音に近いのか、ということをである。素直に読めば”パサージュ”なのだが、やはり、こちらの記述の仕方がフランス語の発音に近いということである。しかし、なぜ、”パッサージュ”と記述されるようになったのか?についてはよくわからない。”・・SS・・"というスペルが入るから、「ッ」を入れるようになったのかもしれない。
by kurarc | 2015-12-03 21:34 | cinema