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サン・マルタン運河

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映画『アメリ』の中で最も美しいシーン(上写真)の一つとして登場するのが、パリのサン・マルタン運河である。アメリはこの運河で水切りをするのが好きな少女であった。この映画のせいで、この運河の人気が一気に高まったと聞く。

わたしが初めてこの運河を訪れたのは、某大学の助手をしているときの夏休みにパリ(フランス、スペイン、ポルトガルを主に旅した)に出かけたとき、1995年の夏であったと思う。(『アメリ』は2001年公開なので、それ以前に行っていたことになる)この運河の先には、ラ・ヴィレット公園というバーナード・チュミという建築家の有名な作品があるため、この運河沿いにパリの街を歩いてその公園を見に行った。

運河の途中には閘門(コウモン、水位の異なる河川で船を上下させるための装置のある水門)があり、船が上下する様をのんびりと眺めながら歩いた。こうした19世紀的装置が残っているのもパリの魅力である。

先日久しぶりに映画『アメリ』を観直して、このシーンと運河の美しさをみて、この運河沿いを歩いたことを思い出したのである。『アメリ』という映画はいろいろな解釈を許す映画だが、一つの主題は、過去と現在を調和させること、そのことによって幸せになれる、ということだったと思う。過去には様々な思い出したくもない想い出があるはずであるが、その悪い想い出に惑わされるのではなく、常に現在の思いを大切に生きること。

そして、この映画では、周りの人々の暖かい真心も描かれていた。人は一人では幸せになることはできないのだ、ということもこの映画の主題だろう。この映画に出てくるような新緑の季節に、サン・マルタン運河をまた歩いてみたくなった。
by kurarc | 2016-01-14 23:39