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紫紙金字金光明最勝王経

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今日は再び国分寺崖線界隈を散策した。お鷹のみちを歩いて行くと、その途中に資料館がある。初めて入館した。様々な古代からの遺物が展示されていたが、その中に、「紫紙金字金光明最勝王経」(上写真)のコピーが展示されていた。全国に建立された国分寺に必ずこの経を納めることが義務づけられていたのだという。

装飾経の一つであり、紫紙(しし)に金泥により写経されたものだという。備前の国のものと予想されるお経が全十巻完全に残っており、奈良国立博物館に保存されているのだという。

この金色に輝く文字は、金泥(金粉を膠水で溶いたもの)で書かれた後、乾かし、猪の牙で磨いたのだという。そうすると、黄金に輝きはじめるらしい。それも、猪の牙でなければ絶対にだめなのだそうだ。

写経された文字の美しさと、それを保存しようとする紫紙、金泥に猪の牙を使用するという古代の技術は、現代では考えづらい。このお経は現在でも黄金に輝いているということである。ハイテクと言う技術は、実はこのような古代技術の再評価から考えられるべきものではないか。

*国分寺とは、正しくは「「金光明四天王護国之寺」といい、『金光明最勝王経』信仰に基づき、四天王による国家鎮護を期待する国立寺院だった」のだそう。(e-国宝より引用)

*資料館には瓦や磚(せん)と呼ばれる古代の煉瓦も展示されていた。磚は巨大な煉瓦であり、主に、建築の基壇下の土を固めたり、1階床下等に敷き詰められた。西洋の赤煉瓦が近代日本に伝わったが、日本人はそれほど驚かなかったはずである。西洋煉瓦の数倍もの大きさの煉瓦を古代からつくっていたのだから。
by kurarc | 2016-05-01 17:21 | 武蔵野-Musashino