吉田鉄郎設計 東京中央郵便局の1階階高について

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東京駅が復原され、東京駅の丸の内口の建築群が整備されるにつけ、部分的に保存活用されるように到った吉田鉄郎設計の東京中央郵便局の建築がこの駅前において光り輝いている。

わたしにとっては復原された東京駅よりも、その向かいに建つ吉田の白いモダニズム建築の方に目がいってしまう。この「何気ない建築」の特異性が、東京駅復原によって、あるいは、周辺の建築が整備されるにつけ、逆照射されているのである。

その特異性を正確につかむことが必要であろうと、この建築について再度、詳しく調べたいと思っている。ブルーノ・タウトがこの建築を評価したのは、タウトがこの建築に日本の近代建築をみたことにもよるが、タウトはもしかしたら吉田の建築に「都市の建築」を直感したからではなかったか?

その一つのヒントが、この建築の1階階高である。戦前、1930年代の建築にこれだけの高い階高を設定した吉田の思考はいかなる理由からだったのだろうか、と思うのである。そして、その階高のおかげで、全く遜色なく現代の建築に溶け込むことになったのだから。吉田はきっと、現在のように佇む建築の姿を達観していたのかもしれない。

もちろん、これだけではない。この建築の特異性をいまだに誰も気づいていないのかもしれないのである。
by kurarc | 2016-06-21 00:08 | architects