人気ブログランキング |

「adieu」と「au revoir」

b0074416_213229.jpg

『「星の王子さま」をフランス語で読む』(加藤恭子著、ちくま学芸文庫)の中に、「adieu」と「au revoir」の言葉のニュアンスの違いについて書いてあった。

加藤氏が言うには、「adieu」は永遠の別れ、もう会わないことを前提とした別れであり、「au revoir」は、ふつうの意味の「さようなら」であるという。

以前、映画「AU REVORE , LES ENFANTS」について書いたとき、「au revoir」の意味をまた会うことのない別れと認識していた(映画ではそのような別れであった)が、わたしの認識は間違っていたのかもしれない。(フランス語の先生もこのように言っていたのだから仕方ない)

そう考えると、映画のタイトルがなぜ「ADIEU, LES ENFANTS」ではなく、「AU REVORE , LES ENFANTS」であったのかという疑問がわき起こる。「adieu」では、永遠の別れという意味が露骨に表現されてしまうので、「au revoir」を使うことで、永遠の別れであっても、またいつか会えるのだ、という希望を託した言葉を監督のルイ・マルは選択した、ということなのではないか?

言葉を知るということは、こうした疑問を投げかけてくれるし、想像の深度、広がりをもらたしてくれる。こうした小さな発見を楽しむことが言葉を学ぶ大きな魅力と言える。

*『星の王子さま』に関する著書は、フランス語に関するもので3冊、訳書で2冊(内藤濯訳と池澤夏樹訳)、さらに、『星の王子さまの世界』(塚本幹夫著)の計6冊もっている。こうなったら、『星の王子さま』に関する著書の収集でもはじめよう。
by kurarc | 2016-07-23 21:30 | France