新しい椅子のデザイン

また新たに椅子をデザインしている。3年ほど前から、ある形態に固執していて、その形態をどのようにまとめるのか苦心している。締め切りは今月一杯である。

3年前に一つ、椅子をデザインしたが、その椅子は、かなり固いデザインになってしまった。今度はもう少し新鮮な形態にしたいことと、やはり、今までになかったような構造(デザインとして構造)をもつものにしたいと思っている。

いつものことながら試行錯誤をするが、これもいつもの通り教科書にしているのは『デンマークの椅子』(織田憲嗣著)である。この本をながめながら、頭の中に残るエッセンスのようなものをデザインしている感じである。

今回のデザインは、CADの3Dの中だけでデザインしている。模型もつくったが、あくまで構造を確認するためだけのものであり、デザインはすべてPCの中で行っている。3DによるデザインはPCの中で模型をつくることであるが、優れているのは、繰り返し形態のプロポーションを変更できること、どのように影が落ちるのかといった些細なことまでデザインできること等々である。

注意すべきことは、CADの操作に熟練しなければならないことである。デザインしたいことを数値に変換しなければならないし、CADにできることにも精通していなければならない。そうでないと、稚拙なCADの力量の中だけでのデザインとなってしまう。また、表現を考えすぎると、データが重くなり、プリントアウトに30分くらいかかってしまうこともあるので、気をつけなければならない。

椅子をデザインすることは難しい。単に箱を置けば椅子にもなるのだが、それはわたしの考える椅子ではない。デンマークのデザイナーと対等に勝負できる美しい椅子、それがわたしの求める椅子である。さらに加えるならば、古代エジプト時代以降の歴史を踏まえた上で考えられた椅子であること。つまり、3000年くらいの歴史(形態としての歴史)を包含した椅子をデザインしたいと思っている。

by kurarc | 2016-10-26 22:18 | design