東京の自然

最近、東京の自然についてよく考える。玉川上水のような人口の用水路によって、この土地は都市としての機能を成就できるようになったり、人口ではないにしても、湧水によって潤ってきた土地である、ということについてである。

東京は江戸から東京という大都市に発展するために、水(上水)の供給量を極端に増量させなければならなかったし、その水によって、新しい農地を開墾し、村を形づくっていくことになる。

こうした事業としての水の供給がなければ、東京は痩せた土地でしかなかったし、人口を膨らませることは不可能だった。わたしが旅した海外でいうと、どこかイスラムの地域に似ていなくもない。モロッコにある砂漠地帯のような土地との類似性を感じる。湧水はオアシスに近い。

そして、玉川上水の自然に対する興味が、その中心となっている。上水という水に対する興味であり、この土木事業がどのように行われたのか、あるいは、350年以上経過した上水の環境についてである。たとえば、上水沿いにどのような植生が宿っていったのかを調べてみることは、玉川上水が開通してから350年を超える歴史のなかで、植物がどのように成長したのかを観察できる貴重な領域となっている。

東京の自然も捨てたものではない。それは、都市の中の自然(地方のような、自然の中の都市ではなく)を考えるモデルとなる、ということである。

*300年という年月は、原生林を育むことができる年月と言われる。玉川上水の中の自然に、武蔵野の原生林に近い植生が再現されている可能性があるかもしれないのである。

by kurarc | 2016-12-08 22:21 | nature