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映画『道』

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フェリーニの映画『道』を久しぶりにみる。この映画を初めてみたのは、30年ほど前、沖縄で暮らしていたときのこと。テレビの名作劇場のような番組でこの『道』が上映された。わたしはこの映画に衝撃のようなものを受けて、それ以来、忘れられない映画として、何度もみている。

最初にみたときには、ザンパノが海岸で泣き崩れるラストシーンが悲しくて仕方がなかった。今回、この映画をみて、フェリーニの映画の流れに興味をもった。特に、前半の流れるようなシーンの連続についてである。車の動き(車の後部座席からの視線、人が遠ざかっていくシーンが繰り替えされた)、大人から子供たちの自然な動き、シーンの展開、これらが演出をしてできあがったものとはとても想像がつかないのである。

そして、ニーノ・ロータの音楽。この映画ではトランペット(ロータリー・トランペット)が象徴的に使われるが、映画音楽と映画の中で使われる音楽が重なっていることも重要である。そして、この映画で映画音楽は、ジェルソミーナを主題としている点にも注意が必要である。ジェルソミーナの生の記憶として、音楽が生き続けるというシナリオは、あまりにも美しい。

見事な映画、としか言いようがない。この映画に匹敵するのは、この時代(1950年代)、溝口健二監督の映画くらいしかわたしには思い浮かばない。

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by kurarc | 2016-12-17 23:43 | cinema
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