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白水社 ふらんす

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『ふらんす』(白水社)と言う歴史のある月刊誌がある。この雑誌は、以前から図書館などで手にとっていたが、フランス語にもう少し力を入れるためにも買って手元に置くことにした。

フランスは話題に事欠かないためか、雑誌の記事の内容は変化に富み、興味深い内容のものが多い。偶然といっても良いが、4月からの連載記事に「鳥たちのフランス文学」があり、わたしの鳥の興味と重なった。ニューカレドニアに関するコラムでは、「ニューカレドニア」と言う地名がジェームズ・クックによって名付けられたことを知る。ちょうど多木浩二先生の『船がゆく キャプテン・クック 支配の航跡』を読み始めたばかりなので、こちらもわたしの興味と重なる。

この雑誌が優れているのは、フランスというと優雅な文化の国というイメージが氾濫していて、実際のところどのような国なのかは我々には不明確なところがあるが、そうした疑問を補填してくれるような赤裸々なコラムも掲載されていることである。大統領選挙で揺れるフランスだが、あるパリ郊外の都市で、マリーヌ・ルペン率いる国民戦線(FN)になぜ投票するのかについて書かれたコラムはフランスの現状を知る上で役立つ。

映画のコラム記事が豊富であることも喜ばしい。先日観てきた映画『未来よ こんにちは』(原題は「未来」、日本ではなぜ「こんにちは」をつけるのだろう?)のシナリオの一部も掲載されている。この映画では、

・・・nous, les femmes, près 40 ans, on est bonnes à jeter à la poubelle・・・

「・・・私たち女なんて40歳をこえたらゴミ箱行きがいいところよ・・・」(「ふらんす」に掲載された訳)

こんなセリフが、イサベル・ユペール扮するナタリーからつぶやかれたが、これを映画では、「40歳を過ぎたら生ゴミよ」と字幕に表示されていた。かなりの意訳であったことが、「ふらんす」に掲載されたシナリオで理解できた。

このような雑誌を眺めていると、フランスについて学習しないのは「もったいない」気がしてならない。これほど学習しやすい国が他にあるだろうか?

by kurarc | 2017-04-29 19:20 | books