映画『海街diary』

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映画『海街diary』を何の予備知識もなく観た。映画監督の是枝裕和氏の映画を観るのは初めてのことである。舞台は鎌倉であった。

結論から言うと、いい映画であった、と素直には言えないが、かといって悪くもないといったところである。鎌倉の古い家屋を舞台として、若い女姉妹4人の生き方と心の動きを描いている。

初めは鎌倉の新しい描き方が表現されるのでは、と期待させたが、ロケに極楽寺駅を使用するなど、使用される撮影場所は紋切り型のものとなっている。鎌倉をよく知るものにとっては、期待はずれで物足りなさが残った。

是枝監督の映画を初めて観たので、他のものと比較できないが、是枝監督の関心事の一つは「家族」なのかもしれない。小津監督の家族の描き方とはもちろん異なる現代の家族のあり方を描いているが、その中に、小津映画に通づるような舞台をあえて選定しながら現代を描こうとしたこと。この映画はそこが狙いなのかもしれない。

映画の中の古い家屋を観ていたら、鎌倉の母親の実家が思い出された。母の実家は庭の大きな立派な家屋であった。わたしは夏休みにその実家に行って祖父母に会うことを楽しみにしていた。庭には、ザクロ、ぶどう、サルスベリなど多くの木々があり、隣の家の庭とも庭続きであり、古きよき鎌倉の風情が感じられた。映画を観ていて、祖父母の面影が現れたが、そのことがこの映画によるわたしにとっての収穫かもしれない。

わたしと同世代の映画監督ということもあり、今後の是枝映画に期待したい。



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by kurarc | 2017-06-27 23:17 | cinema

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